株式会社菅野養蜂場

菅野富二【 株式会社菅野養蜂場】

天然はちみつをつくり続ける令和のハチ屋さん

■1オホーツク地域のどこで、どのような事業を行っていますか。

北海道で戦前から四代にわたり「ハチ屋」を続けています。現在は訓子府町に店舗を構えています。

ミツバチに抗生物質を一切与えず健康なハチを育て、農薬散布がされていない自然に自生する花からハチミツ集め、「安心・安全」なハチミツを皆様に届けることをモットーにハチ作りに取り組んでいます。

ミツバチは自然環境の変化を最初に人の眼に見える形で影響を受ける「環境指標生物」とも呼ばれる生き物です。

そのミツバチを扱う事業者として、私達は自然環境の維持・改善に貢献したいと考えています。

そのために、できる限りミツバチの暮らしや養蜂、自然環境につていての情報発信に努めてまいります。

また病気に強く健康なミツバチを育てるため抗生物質を使わず日々ミツバチ達の健康状態を厳しくチェックしています。

養蜂事業はミツバチの育成、はちみつの生産・採取・販売まで一次~三次産業までを包括する事業です。

だからこそ自分たちの眼でより良い品質の「はちみつ」を求め、皆様に「安心」して手にとって頂けるよう努力しなければいけないと考えています。

サイト担当者:息子さんの菅野裕隆さん

 

■2これまで事業をやってきて一番やりがいを感じたこと、大変だったことはなんですか。

1番のやりがいは採蜜です。5月末、修善寺より350群のハチの巣箱とともに訓子府に戻ってきます。ハチの巣箱を置く場所を「蜂場」と呼び、人里はなれた山あいに3~4キロずつ離して10ヵ所ほどに分けて設置してます。

採蜜は午前中に数箇所ずつ行いますが、良質の蜜を採るためには時間との戦いになります。約10日に1回、3~4日間、早朝の採蜜作業を行います。5月のタンポポ、6月のクローバー、アカシア、8月の菩提樹、百花蜜と採蜜が続きます。

1年で一番忙しく、楽しみなシーズンとなります。各々の香り豊かな大自然の恵みに感謝しながら、お盆になると、今年の採蜜作業も終了となります。秋には、越冬種蜂の育成に追われ、修善寺への移動準備に取りかかります。

蜜源花が少ない冬から春には、修善寺で越冬していたミツバチを目覚めさせるために、ミツバチに花粉と砂糖水を与え、繁殖させます。この作業を「建勢」と言い、蜜源花が咲く前の一年で一番大切な作業となります。

ミツバチの群を最大限に繁殖させ、4月上旬、いよいよヤマザクラの採蜜を行い、約5カ月(1月~5月)ぶりに訓子府町の我が家に戻ってきます。

今国産の蜂蜜には追い風が吹いています。それは、安全、安心思考の高まりからの需要の伸びです。その反面蜜の採れる量が少ないのも現実です。これからも安全で安心して食べていただける蜂蜜づくりに努力し、本物をお届けしてまいりたいと考えています。

 

■3オホーツク地域で事業を行っていく上での今後のビジョンを教えてください。

ミツバチも生き物ですので、病気にかかることがあります。常に数千~数万匹の集団で生活している彼らにとって病気にかかることは大きな脅威となります。本来はこの病気は抗生物質で予防を行います。認可された薬を定められた用法で使用すれば「はちみつ」への影響はありませんが、当養蜂場ではミツバチの健康状態に常に注意を払い、抗生物質不使用による養蜂を実現しています。

病気に負けない元気なミツバチを育てることは簡単ではないですが、皆様に安心して食べて頂ける「天然はちみつ」を届けたいからこそミツバチを大切にする原点を守り続けています。

ミツバチを大切に守りつつ、天然の美味しい蜂蜜をこれからも皆様に届け続けることが昔から変わらず今も描き続けているビジョンであり、私の使命でもあります。

 

 

社名 株式会社菅野養蜂場
住所
〒099-1433 北海道常呂郡訓子府町仲町34番地
事業内容 北海道で戦前から四代にわたり「ハチ屋」を続けています。ミツバチに抗生物質を一切与えず健康なハチを育て、農薬散布がされていない自然に自生する花からハチミツ集め、「安心・安全」なハチミツを皆様に届けることをモットーにハチ作りに取り組んでいます。
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